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摂食嚥下障害の倫理 第1版1刷

電子書籍販売価格(税込):
1,980

商品コード:
11161_13
著者:
箕岡真子、藤島一郎、稲葉一人
出版社:
ワールドプランニング 出版社HP
発行:
2014年
ページ数:
170ペ-ジ
ファイル容量:
6.38MB


閲覧対応端末:
電子書籍閲覧対応端末


閲覧可能台数:
3台(購入日より1年間ダウンロードが可能)


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内容紹介

食の倫理を考える!
食べることができなくなったとき、あなたは何を考えますか? 胃ろうですか? 喉に穴を開けること?? それとも、誤嚥によって肺炎を起こし死ぬとしても口から食べようとしますか・・・!?
本書は生きることの意義、食べることの意義とは何かを考えるための書籍です。

目次

はじめに
Ⅰ.摂食嚥下障害に気づく
ケース1:『夫は最近,体重減少があります』と妻がいったケース
 Q1 Aさんの栄養状態をどのように考えるのか?
  (1)低栄養とは
  (2)高齢者の栄養状態の評価
 Q2 Aさんの食事摂取について先入観はなかったのか?
  (1)先入観が「気づき」を鈍らせる
  (2)年齢による差別,認知症による差別
 Q3 摂食嚥下障害の評価とは?
  (1)摂食嚥下障害の症状
  (2)摂食嚥下障害の評価
 Q4 摂食嚥下障害への対処法とは?
 Q5 在宅において嚥下リハビリテーションを実行するためには?
 Q6 嚥下障害の程度に応じた対応法とは?
  (1)嚥下障害予備軍・軽症者
  (2)中等症・重症患者
 Q7 嚥下機能の維持・管理のポイントとは?
Ⅱ.嚥下障害が回復可能であったケース
ケース2:嚥下リハビリテーションで回復した脳血管障害のケース
 Q1 嚥下障害と摂食嚥下障害について
 Q2 嚥下障害の原因とは?
 Q3 嚥下障害がある場合はどこに行けばよいのか?
  (1)医 師
  (2)歯科医師
  (3)メディカルスタッフ
 Q4 Bさんのその後の経過は?
  (1)気管切開カニューレ
  (2)経管栄養チューブ
  (3)嚥下体位
 Q5 嚥下障害について適切な評価をするための検査にはどのようなものがあるのか?
  (1)嚥下造影検査
  (2)嚥下内視鏡検査
 Q6 Bさんの嚥下リハビリテーションの経過はどのようなものだったのか?
 Q7 誤嚥防止のための嚥下リハビリテーションの工夫にはどのようなものがあるのか?
 Q8 間欠的口腔食道経管栄養法(OE法)とはどのようなものか?
 Q9 嚥下障害の重症度はどのように表せばよいのか?
ケース3:一時的な胃ろうで乗り切った脳血管障害のケース
 Q1 Cさんのケースで,胃ろうが有効と判断された理由はどうしてか?
 Q2 本人は胃ろうをすることに対して,どのように考えていたのか?
 Q3 インフォームドコンセントとはどのような概念か?
  (1)インフォームドコンセントの構成要素
  (2)開示すべき情報
 Q4 本人は治療に関する説明を理解する能力はあったのか?
  (1)倫理原則
  (2)意思能力
 Q5 転院後の嚥下機能検査および嚥下リハビリテーションの経過はどのようなものだったのか?
 Q6 しばしば胃ろう造設後に介護施設に入所する高齢者が,そのまま胃ろうのつけっぱなし状態のことがありますが
Ⅲ.認知症の食事拒否のケース
ケース4:本人の食事拒否による栄養不良にもかかわらず,家族が経管栄養を拒否したケース
 Q1 認知症の食事拒否とはどのようなものか?
 Q2 このケースにはどのような倫理的論点があるのか?
 Q3 なぜ,Dさんは食事拒否をするのか.それは認知症によるBPSDだけが原因なのか.他の疾患の合併などはないのか?
  (1)ただ単にアルツハイマー病の悪化によるものなのか
  (2)精神障害が原因となっていないのか
  (3)まだ診断されていない他の摂食嚥下障害の原因や,他の治療可能な医学的病態はないのか
  (4)ケアの実践や環境における問題点が,食事拒否の態度に心理的・精神的影響を与えていないか
 Q4 認知症による行動障害だとすると,どのような対応方法(認知症ケア)が適切か?
  (1)「快」「不快」の感情を理解し受容する
  (2)パーソン・センタード・ケア
  (3)家族への支援
 Q5 本人には方針決定のための意思能力があるのか? 認知症である入所者は,意思能力が欠如しているという理由で食事を拒絶する権利はないのか?
  (1)認知症の人の意思能力
  (2)意思能力と自己決定の関係
  (3)食事摂取の強要と“虐待”との関係
  (4)倫理原則の対立
 Q6 長男は代理判断者として適切か?
 Q7 長男の経管栄養を拒絶した判断は適切といえるのか?
 Q8 このような認知症のケースに対する適切な食事介助の方法とはどのようなものか?
 Q9 認知症の人の口腔ケアについて,どのようなことに留意すればよいのか?
 Q10 認知症全般における摂食嚥下障害について
【ケース4:法的視点からのコメント】
Ⅳ.摂食条件を守らず,誤嚥を繰り返したケース
ケース5:胃ろうを拒否し,死んでも口から食べたいといったケース
 Q1 このケースにはどのような倫理的論点があるのか?
 Q2 実際の事例を検討する際に,正確な医学的事実を明らかにすることは,なぜ大切なのか?
  (1)事実(Fact)と価値(Value)
 Q3 誤嚥性肺炎を繰り返した経過はどのようなものだったのか?
 Q4 嚥下機能はどの程度だったのか?
 Q5 「口から食べること」について,本人の意思はどうだったのか?
  (1)本人の意向
  (2)意思能力
  (3)真意だったのか
  (4)意思の変化はなかったのか
 Q6 倫理的価値の対立
  (1)倫理的ジレンマと倫理的価値の対立
  (2)倫理原則の対立;「自律尊重原則」⇔「善行原則」
 Q7 口から食べることは,Eさん本人の最善の利益(Best Interest)にかなうのか?
 Q8 家族の判断は適切か?
 Q9 医療者は,どのような姿勢を取るべきだったのか?
  (1)ジレンマに揺れる臨床現場
  (2)嚥下指導
  (3)コミュニケーションを十分に取る
 Q10 このケースの結末は?
 Q11「食べること」に関する判例にはどのようなものがあるのか?
【エリザベス・ボービア裁判(カリフォルニア州)】
【ケース5:法的視点からのコメント】
Ⅴ.本人に意思能力がある回復困難なケース
ケース6-1:症状を改善する可能性のある有益な治療を拒否したケース
 Q1 Fさんの病状の経過はどのようなものだったのか? また担当医は治療方針について,どのように考えていたのか?
  (1)経 過
  (2)主治医の考え;主治医が有効であると考える治療を,患者が拒否する場合
 Q2 Fさん本人の,治療についての考えや気持ちはどのようなものだったのか?
  (1)告知の方法に問題はなかったのか
  (2)コミュニケーション不足
 Q3 家族はどのように考えていたのか?
 Q4 結局どのような結論を出したのか?
  (1)第三者である訪問看護師の関与(倫理コーディネーターの重要性)
  (2)患者の価値観の明確化
  (3)事前指示を作成するプロセスで,コミュニケーションが改善
  (4)事前指示の役割;コミュニケーションツールとしての事前指示
ケース6-2:医学的適応のない治療を要求したケース
 Q1 Gさんの病状について.また担当医は治療方針についてどのように考えていたのか?
 Q2 本人の意思;Gさん本人の治療についての考えはどのようなものだったのか?
 Q3 家族の意思;家族はどのように考えていたのか?
 Q4 結局どのような結論を出したのか?
 Q5 患者にとっての「最善の利益」とは?
  (1)「なにが最善の利益か」へのアプローチ方法
  (2)Fiduciary Relationship(信認関係)
【ケース6-2:法的視点からのコメント】
Ⅵ.本人に意思能力がないと,更なる倫理的ジレンマが生じるケース
ケース7:家族が「お父さんは延命治療を望んでいなかった」といった脳血管障害のケース
 Q1 担当医は具体的にどのような悩みをかかえているのか?
 Q2 このケースに含まれる医学的問題とは?
  (1)Hさんは,終末期であるといえるのか
  (2)胃ろうは延命治療か,救命治療か
  (3)延命治療・救命治療・緩和ケア
  (4)Hさんにとって胃ろうは無益なのか
 Q3 本人意思についてどのように考えればよいのか?
  (1)そのように話した時点で,Hさんには自己決定することができる意思能力はあったのか
  (2)治療拒否は,Hさんの真意か
  (3)その意思は,変化していないか
  (4)事態を予測して十分な情報が与えられていたのか
 Q4 家族の代理判断はどのような手順を踏むことが適切か?
  (1)このケースにおける倫理的論点
  (2)代理判断の手順
  (3)適切な代理判断者とは
  (4)家族による代理判断は適切か
  (5)『適切な代理判断者による』『適切な代理判断の手順で』
 Q5 人工的水分栄養補給に関する法的判断にはどのようなものがあるのか?
  (1)コンロイ裁判
  (2)ナンシー・クルーザン裁判
  (3)テリー・シャイヴォ(Theresa Schiavo“Terri”)裁判
 Q6 人工的水分栄養補給(胃ろう)に関するその他の問題点としてはどのようなものがありますか?
  (1)胃ろうを実施する立場
  (2)胃ろうを差し控える立場
  (3)「標準的医療なのか」「標準以上の医療なのか」
  (4)「意図」と「予見」(二重結果の理論)
  (5)「患者の事前意思によって延命治療をしないこと」と「安楽死」
  (6)「差し控えること(=不作為)」と「中止すること(=作為)」の違い
【ケース7:法的視点からのコメント】
ケース8:関係者間で意見が対立したアルツハイマー病の嚥下困難のケース
 Q1 家族や医療ケアチーム内では,どのような意見の相違があったのか?
  (1)相談者;医師<老健施設勤務>『訴えられたら困る』
  (2)夫;78歳『できれば妻には長生きをしてほしいが,介護力は限界』
  (3)長男の嫁;『寿命です.胃ろうを入れて,自宅に戻られるのは困る』
  (4)長男;『父と嫁にはさまれ右往左往』
  (5)看護師;『“いのち”を守ることが,医療者のいちばん大切な使命』
  (6)介護者;『静かで平穏な終末期をかなえてあげたい』
 Q2 関係者間の複雑な事実関係や意見を整理し,倫理的論点を明確にするためにはどのようにすればよいのか?
  (1)4分割表
  (2)実際に4分割表をつくってみよう
 Q3 このケースにはどのような倫理的論点があるのか?
  (1)医学的問題
  (2)本人の意向に関わる問題
  (3)家族の代理判断に関わる問題
  (4)法的な問題
  (5)関係者間のコミュニケーションの問題
 Q4 適切な意思決定のプロセスとはどのようなものか?
  (1)中立性・透明性・十分なコミュニケーション
  (2)コンフリクトを解決するための仕組み
 Q5 倫理コンサルテーションについて
  (1)倫理的ジレンマの解決
  (2)法のけんけつ領域における解決のためのツール
  (3)倫理コンサルテーションの役割
  (4)実践における留意点
【ケース8:法的視点からのコメント】
Ⅶ.新たな問題提起
ケース9-1:誤嚥性肺炎予防目的で喉頭摘出術を実施した原因不明の大脳基底核疾患の患者ケース
ケース9-2:経口摂取を望み,局麻下声門閉鎖術という医療的処置を受けたケース
 Q1 このケースKさんの誤嚥および誤嚥性肺炎の見通し(予後)はどうですか?
 Q2 このような状況を改善するために,医療者が提案した「声門閉鎖術」とはどのようなものですか?
 Q3 Kさん本人の意思はどうでしたか?
 Q4 家族の意思はどうだったのか?
 Q5 その後の経過はどうなったのか?
【ケース9-1:法的視点からのコメント】
おわりに
 1.「摂食嚥下障害の倫理」の今後の展望:法的視点から
  1)「食べること」と「法」の関係
  2)倫理と法との関係を考える
  3)臨床の問題を考えるための前提となる「医療者の義務」
  4)法律家としてのコメントの仕方
 2.患者さんからのサインに気づく
 3.執筆を終わって
索引
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