内容紹介
目次
はじめに
第1章 DNAR指示
Ⅰ.なぜDNA指示について考えなければならないのか
1.患者本人の意向が尊重されていない
2.医師と家族だけで決めている
3.DNAR指示を出すにあたって,適切な手続きが踏まれていない
4.DNAR指示の内容について,医療者間でコンセンサスがない
Ⅱ.DNARとDNRの違い
1.DNAR/DNRの概念
1)疾病の末期に救命の可能性のない患者に対して
2)本人または家族の要望によって
3)心肺蘇生術(CPR)を行わないこと
2.DNARとDNRの違い
Ⅲ.DNARの歴史
1.1960年代
2.1970~1990年
3.1991年~
Ⅳ.DNAR指示の適切使用のためのガイドライン(1991)
Ⅴ.DNAR指示はだれが決めるのか
1.【ケース1】患者の事前指示によってDNAR指示を決めた場合
1)生命倫理の4原則
2)意思能力
3)インフォームドコンセント
(1) インフォームドコンセントの構成要素
(2) 開示すべき情報
(3) インフォームドコンセント訴訟
4)患者はDNAR指示について医療者と十分に話し合う機会を与えられていない
5)患者は医療者とDNAR指示について話し合いたいと思っている
6)患者に提供すべきCPRの有効性についての知識
2.【ケース2】家族による本人意思の推定によりDNAR指示を決めた場合
【ケース3】家族の申し出によって家族と医師が決めた場合
1)代理判断の手順
(1) 事前指示(アドバンスディレクティブ)
(2) 代行判断
(3) 最善の利益判断
2)だれが代理判断者になるか
(1) 家族による代理判断は適切か
(2) 家族による患者意思の推定が許される場合:東海大学事件判決
(3) 家族による患者意思推定は慎重に:川崎協同病院事件控訴審判決
3.【ケース4】医師が単独でDNARを決め,家族に伝えた場合
1)医療者は,DNAR指示について患者と話し合っていない
2)医療者は,患者はDNAR指示についての話し合いを望んでいないと思っている
3)DNAR指示についての話し合いが必要となったとき,すでに患者は意思能力がなくなっている
4)家族や医療者によるDNAR指示に関する決定は,患者本人の意向と一致しない
5)医療者が患者とDNAR指示についての話し合いをしない理由
6)DNAR指示についての意思決定では,医師個人の価値観を押しつけすぎてはならない
Ⅵ.DNAR指示を出すための適切なプロセスとはどのようなものか
1.Assessment(評価)
2.Disclosure(情報提供)
1)わかりやすい情報の提供を心掛ける
3.Discussion(話し合い)
1)早い段階からの率直なコミュニケーションが重要
2)回数を重ね,ていねいに話し合い(面談)をすることが大切
3)コミュニケーションの内容
4)話し合いに参加するスタッフは患者(家族)と信頼関係がある人を
5)DNAR指示についてのコミュニケーション不足がある
4.Consensus(合意の形成);DNAR指示を出す
1)記録の重要性
5.DNAR指示後も話し合いを繰り返す
6.コンフリクト(意見の不一致)の解決
1)時間をかけディスカッションを繰り返す
2)セカンドオピニオン
3)合意に向けた対話を促進
4)トライアル・ピリオドを設ける
5)倫理コンサルテーション(ethics support)
6)倫理委員会(interdisciplinary ethics committee)
7)主治医の交代・転院
8)ADR裁判外紛争解決
9)法的介入
7.その他のDNAR指示の手続きに関する問題
1)持続的DNAR 指示(durable DNAR order)
2)DNAR指示が出ている患者に麻酔をかける場合
3)DNAR指示の有無が不明の場合
4)DNAR指示と事前指示の関係
Ⅶ.DNAR指示によって差し控えられたり,中止される医療的処置の内容とは
1.DNAR指示によって差し控えられる,あるいは中止される治療の内容;DNAR指示はCPR以外の治療方針に影響を与えてはならない
1)CPRに含まれる治療手技
2)CPR以外の治療手技
(1) 海外における実状
(2) 日本における実状
(3) 制限されるCPR以外の治療を明確にするために
3)DNRからNo CPRへ
4)DNARはCPRをしないという事前指示である
2.DNAR指示後の緩和ケア
1)Cure sometimes, Comfort always(時に治療-常に快適ケア)
3.DNAR指示後の治療の“差し控え”と“中止”の違い
Ⅷ.DNAR指示はいつ出すのか
1.DNAR指示についての話し合いが必要となったとき,患者はすでに意思能力がないことが多い
2.DNAR指示が出される時期
1)患者あるいは家族からCPRを望まないという申し出があったとき
2)主治医がCPRを無益(=futile)であると判断したとき
(1) 無益性(futility)の概念についての議論
Ⅸ.適切なDNAR指示の実践を目指して
1.ディスカッションの重要性
2.DNAR指示によって制限される治療内容を明確にする
1)Procedure-specific DNAR orderとGoal-directed DNAR order
2)DNAR指示のガイドラインに含まれることが望ましい内容
3)アメリカにおけるDNAR指示に関するガイドライン
3.意思決定プロセスの公正性
1)終末期医療に関する意思決定プロセスのアルゴリズム
2)DNAR指示は“延命治療の差し控え・中止”のガイドラインに沿ってなされる必要がある
第2章 終末期の延命治療の差し控え・中止
Ⅰ.終末期延命治療に関する最近の出来事
1.富山県射水市民病院の事例(2005)
2.岐阜県立多治見病院の事例(2006)
3.亀田総合病院の事例(2008)
Ⅱ.適切な“看取り”(延命治療の差し控え・中止)をするために考慮すべき要素
1.医学的視点
1)終末期の定義
2)治療の無益性
2.本人の意思
1)自己決定権
2)事前指示アドバンスディレクティブ
3.家族の意思
1)家族などによる代理判断の手順
2)だれが代理判断者になるか
4.意思決定のための手続き的公正性
5.法的視点
6.社会的コンセンサス
Ⅲ.海外の終末期延命治療に関する法的判断
1.カレン・クィンラン裁判(米・1976)
2.クラレンス・ハーバート裁判(米・1982)
3.ウィリアム・バートリンク裁判(米・1984)
4.コンロイ裁判(米・1985)
5.エリザベス・ボービア裁判(米・1986)
6.ナンシー・クルーザン裁判(米・1990)
7.テリー・シャイヴォ(Theresa Schiavo“Terri”)裁判(米・2005)
8.トニー・ブラント裁判(英・1992)
Ⅳ.日本の終末期延命治療に関する法的判断
1.東海大学事件(横浜地裁 平成7年3月28日,殺人被告事件)
2.川崎協同病院事件(2005・2007・2009)
Ⅴ.社会的コンセンサスとしてのガイドライン
1.終末期医療に関するガイドライン
2.終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン(厚生労働省;平成19年5月)
1)終末期医療およびケアの在り方
2)終末期医療およびケアの方針の決定手続
(1) 患者の意思の確認ができる場合
(2) 患者の意思の確認ができない場合
(3) 複数の専門家からなる委員会の設置
3.イギリスのガイドライン
4.オーストラリアのガイドライン
5.フランスのガイドライン
第3章 事前指示
Ⅰ.患者の自律(自己決定権)と事前指示
Ⅱ.事前指示が有用である理由
Ⅲ.事前指示作成に際して留意すること
1.事前指示(以前の意思)の内容が現在の最善の利益と一致しない場合
2.よい事前指示書の書き方
1)事前指示は適切な状況で書く(What, When, with Whom, Where)
2)事前指示書は“こころ”で書く
3)信頼関係のある医療・ケア関係者の立会いのもとで書く
4)同居の家族だけでなく,すべての関係者に理解を促す
5)事前指示作成時には疼痛のコントロールを
6)事前指示の作成により家族関係が修復されることがある
7)事前指示書の内容を再確認する
8)終末期の医療ケアについて皆で話し合う
Ⅳ.事前指示書『私の四つのお願い』
1.私のお願い1
2.私のお願い2
3.私のお願い3
4.私のお願い4
あとがき
第1章 DNAR指示
Ⅰ.なぜDNA指示について考えなければならないのか
1.患者本人の意向が尊重されていない
2.医師と家族だけで決めている
3.DNAR指示を出すにあたって,適切な手続きが踏まれていない
4.DNAR指示の内容について,医療者間でコンセンサスがない
Ⅱ.DNARとDNRの違い
1.DNAR/DNRの概念
1)疾病の末期に救命の可能性のない患者に対して
2)本人または家族の要望によって
3)心肺蘇生術(CPR)を行わないこと
2.DNARとDNRの違い
Ⅲ.DNARの歴史
1.1960年代
2.1970~1990年
3.1991年~
Ⅳ.DNAR指示の適切使用のためのガイドライン(1991)
Ⅴ.DNAR指示はだれが決めるのか
1.【ケース1】患者の事前指示によってDNAR指示を決めた場合
1)生命倫理の4原則
2)意思能力
3)インフォームドコンセント
(1) インフォームドコンセントの構成要素
(2) 開示すべき情報
(3) インフォームドコンセント訴訟
4)患者はDNAR指示について医療者と十分に話し合う機会を与えられていない
5)患者は医療者とDNAR指示について話し合いたいと思っている
6)患者に提供すべきCPRの有効性についての知識
2.【ケース2】家族による本人意思の推定によりDNAR指示を決めた場合
【ケース3】家族の申し出によって家族と医師が決めた場合
1)代理判断の手順
(1) 事前指示(アドバンスディレクティブ)
(2) 代行判断
(3) 最善の利益判断
2)だれが代理判断者になるか
(1) 家族による代理判断は適切か
(2) 家族による患者意思の推定が許される場合:東海大学事件判決
(3) 家族による患者意思推定は慎重に:川崎協同病院事件控訴審判決
3.【ケース4】医師が単独でDNARを決め,家族に伝えた場合
1)医療者は,DNAR指示について患者と話し合っていない
2)医療者は,患者はDNAR指示についての話し合いを望んでいないと思っている
3)DNAR指示についての話し合いが必要となったとき,すでに患者は意思能力がなくなっている
4)家族や医療者によるDNAR指示に関する決定は,患者本人の意向と一致しない
5)医療者が患者とDNAR指示についての話し合いをしない理由
6)DNAR指示についての意思決定では,医師個人の価値観を押しつけすぎてはならない
Ⅵ.DNAR指示を出すための適切なプロセスとはどのようなものか
1.Assessment(評価)
2.Disclosure(情報提供)
1)わかりやすい情報の提供を心掛ける
3.Discussion(話し合い)
1)早い段階からの率直なコミュニケーションが重要
2)回数を重ね,ていねいに話し合い(面談)をすることが大切
3)コミュニケーションの内容
4)話し合いに参加するスタッフは患者(家族)と信頼関係がある人を
5)DNAR指示についてのコミュニケーション不足がある
4.Consensus(合意の形成);DNAR指示を出す
1)記録の重要性
5.DNAR指示後も話し合いを繰り返す
6.コンフリクト(意見の不一致)の解決
1)時間をかけディスカッションを繰り返す
2)セカンドオピニオン
3)合意に向けた対話を促進
4)トライアル・ピリオドを設ける
5)倫理コンサルテーション(ethics support)
6)倫理委員会(interdisciplinary ethics committee)
7)主治医の交代・転院
8)ADR裁判外紛争解決
9)法的介入
7.その他のDNAR指示の手続きに関する問題
1)持続的DNAR 指示(durable DNAR order)
2)DNAR指示が出ている患者に麻酔をかける場合
3)DNAR指示の有無が不明の場合
4)DNAR指示と事前指示の関係
Ⅶ.DNAR指示によって差し控えられたり,中止される医療的処置の内容とは
1.DNAR指示によって差し控えられる,あるいは中止される治療の内容;DNAR指示はCPR以外の治療方針に影響を与えてはならない
1)CPRに含まれる治療手技
2)CPR以外の治療手技
(1) 海外における実状
(2) 日本における実状
(3) 制限されるCPR以外の治療を明確にするために
3)DNRからNo CPRへ
4)DNARはCPRをしないという事前指示である
2.DNAR指示後の緩和ケア
1)Cure sometimes, Comfort always(時に治療-常に快適ケア)
3.DNAR指示後の治療の“差し控え”と“中止”の違い
Ⅷ.DNAR指示はいつ出すのか
1.DNAR指示についての話し合いが必要となったとき,患者はすでに意思能力がないことが多い
2.DNAR指示が出される時期
1)患者あるいは家族からCPRを望まないという申し出があったとき
2)主治医がCPRを無益(=futile)であると判断したとき
(1) 無益性(futility)の概念についての議論
Ⅸ.適切なDNAR指示の実践を目指して
1.ディスカッションの重要性
2.DNAR指示によって制限される治療内容を明確にする
1)Procedure-specific DNAR orderとGoal-directed DNAR order
2)DNAR指示のガイドラインに含まれることが望ましい内容
3)アメリカにおけるDNAR指示に関するガイドライン
3.意思決定プロセスの公正性
1)終末期医療に関する意思決定プロセスのアルゴリズム
2)DNAR指示は“延命治療の差し控え・中止”のガイドラインに沿ってなされる必要がある
第2章 終末期の延命治療の差し控え・中止
Ⅰ.終末期延命治療に関する最近の出来事
1.富山県射水市民病院の事例(2005)
2.岐阜県立多治見病院の事例(2006)
3.亀田総合病院の事例(2008)
Ⅱ.適切な“看取り”(延命治療の差し控え・中止)をするために考慮すべき要素
1.医学的視点
1)終末期の定義
2)治療の無益性
2.本人の意思
1)自己決定権
2)事前指示アドバンスディレクティブ
3.家族の意思
1)家族などによる代理判断の手順
2)だれが代理判断者になるか
4.意思決定のための手続き的公正性
5.法的視点
6.社会的コンセンサス
Ⅲ.海外の終末期延命治療に関する法的判断
1.カレン・クィンラン裁判(米・1976)
2.クラレンス・ハーバート裁判(米・1982)
3.ウィリアム・バートリンク裁判(米・1984)
4.コンロイ裁判(米・1985)
5.エリザベス・ボービア裁判(米・1986)
6.ナンシー・クルーザン裁判(米・1990)
7.テリー・シャイヴォ(Theresa Schiavo“Terri”)裁判(米・2005)
8.トニー・ブラント裁判(英・1992)
Ⅳ.日本の終末期延命治療に関する法的判断
1.東海大学事件(横浜地裁 平成7年3月28日,殺人被告事件)
2.川崎協同病院事件(2005・2007・2009)
Ⅴ.社会的コンセンサスとしてのガイドライン
1.終末期医療に関するガイドライン
2.終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン(厚生労働省;平成19年5月)
1)終末期医療およびケアの在り方
2)終末期医療およびケアの方針の決定手続
(1) 患者の意思の確認ができる場合
(2) 患者の意思の確認ができない場合
(3) 複数の専門家からなる委員会の設置
3.イギリスのガイドライン
4.オーストラリアのガイドライン
5.フランスのガイドライン
第3章 事前指示
Ⅰ.患者の自律(自己決定権)と事前指示
Ⅱ.事前指示が有用である理由
Ⅲ.事前指示作成に際して留意すること
1.事前指示(以前の意思)の内容が現在の最善の利益と一致しない場合
2.よい事前指示書の書き方
1)事前指示は適切な状況で書く(What, When, with Whom, Where)
2)事前指示書は“こころ”で書く
3)信頼関係のある医療・ケア関係者の立会いのもとで書く
4)同居の家族だけでなく,すべての関係者に理解を促す
5)事前指示作成時には疼痛のコントロールを
6)事前指示の作成により家族関係が修復されることがある
7)事前指示書の内容を再確認する
8)終末期の医療ケアについて皆で話し合う
Ⅳ.事前指示書『私の四つのお願い』
1.私のお願い1
2.私のお願い2
3.私のお願い3
4.私のお願い4
あとがき
医療・看護・介護に携わる専門家として絶対的に知らなければならない事があります!!