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癌と化学療法 46巻2号 2019年2月号トップへ
【Current Organ Topics】Gynecologic Cancer 婦人科癌 婦人科癌の手術療法
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▶総括 藤原恵一
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▶総括 藤原恵一
子宮頸癌に対するminimally invasive surgery(MIS)について,まず3 月にNew Orleansで開催されたSociety of Gynecologic Oncology(SGO)でLACC 試験が発表された。この試験は,早期子宮頸癌に対して広汎子宮全摘術を行う際,従来の開腹手術と比較して,腹腔鏡またはロボットによるMIS が安全かつ有効に行うことが可能であることを証明するために行った試験であるが,期待に反してMIS 群の予後が有意に不良であることが示された。また,加えてデータベースを用いた複数の後方視的研究でも同様の結果がSGO,American Society of Clinical Oncology(ASCO)で発表されて世界的な議論が巻き起こっている。特にわが国では,鏡視下の広汎子宮全摘術が保険承認されたばかりであり,日常臨床におけるインパクトはあまりに大きい。われわれの施設においても,MIS による広汎子宮全摘の導入を始めようとしていた矢先の出来事で衝撃を受けた。さらにこの両研究については,2018 年10 月にN Engl J Med に掲載されたことで一般社会に認知されたことから,学会での議論を経て行政的判断が求められることになることは必須であろう。