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癌と化学療法 46巻6号 2019年6月号トップへ
【Current Organ Topics】 Central Nervous System Tumor 脳腫瘍 小児脳腫瘍
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【Current Organ Topics】 Central Nervous System Tumor 脳腫瘍 小児脳腫瘍
▶総括 山口文雄
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▶総括 山口文雄
今回の「Current Organ Topics: 脳腫瘍」では「小児脳腫瘍」を取り上げた。近年,各種癌に対する化学療法,さらには分子標的薬の進歩により治療成績が格段によくなってきていることは周知の事実である。しかし脳腫瘍における治療の進歩は遅く,ことに小児脳腫瘍に関しては患者数が少ない希少疾患であるがゆえ治療研究が遅々として進まない現状がある。本企画では,この治療の難しい小児脳腫瘍をあえて取り上げ,現状と問題点,さらに今後の展望について3人のエキスパートの先生に概説していただいた。
自治医科大学とちぎ子ども医療センター小児脳神経外科の五味 玲先生には,長年にわたる幅広い小児脳腫瘍治療のご経験から化学療法を中心にご解説いただいた。分子生物学的解析により従来一つの疾患として認識されていたものも遺伝子異常のタイプから細分化され,それにより予後診断もできるようになってきている。悪性脳腫瘍に関しては3歳未満の患児では放射線治療による高次脳機能障害の発生をできるだけ回避するために化学療法を先行させることが多く,化学療法剤の選択は重要である。各化学療法剤による副作用を十分に把握し,できるだけQOLを落とさない治療計画が必要である。